建物の強度を増して地震に対抗する耐震構法に対して、地震の振動エネルギー(ゆれ)を直接建物に伝えないよう考えられたのが免震構法です。
この免震構法では、建物そのものの被害を防ぐだけでなく、家具・什器の転倒や破損等の2次災害も最小限に抑えることができ、地震時の安全性確保が可能となります。
主に時刻歴応答解析を用います。
<長所>
建物内における体感震度を軽減できることが大きな特徴で躯体のスリム化も可能です。
免震層は、地盤と基礎構造の間に設置する事ができるため、意匠上の計画に干渉しないこともメリットのひとつです。
<短所>
風の影響を特に受けやすい超高層の建物においては、免震層を柔とすることに限界があります。
また、時刻暦応答解析など、構造体についての詳細な検証が必要です(ご相談ください)。
⇒中層以上の規模のマンションの低コスト化に効果的です。
超高層の建物や免震、制振を導入した建物の設計においては、
地震時の建物の揺れかたを詳細に把握する必要があるため、
建物を“動いてる”ものとしてとらえ、時々刻々と変化する地震応答を解析する方法である
「時刻暦応答解析」が義務付けられています。
時刻歴応答解析とは・・・
主に高層建築物等に用いられている構造計算方法の事です。
建築物を質量・ばね・減衰でモデル化した上で、地表面に時間とともに変化する地動加速度を与え、建築物の各階の応答加速度、速度、変位を計算する方法です。(「応答」とは、地震や強風などの外部の刺激を受けて建築物が振動する現象を指します。)
1995年1月に発生した阪神・淡路大震災以降、地震時の揺れを正確にシミュレーションできる方法として、時刻歴応答解析が注目を集めるようになりました。建築基準法では、高さ60m超の超高層建築物等の構造計算を行う場合は、
(1)時刻歴応答解析法を用いること、
(2)国土交通大臣が指定する特定性能評価機関でその構造計算内容等の審査を受けること・・・と、規定しています。
建物が地震力を受けると振動を生じ、“動いている”状態になります。
したがって、建物に生じる力は、本来、時々刻々と変化します。
しかし、建物が“動いている”ものとして解析を行うと計算が非常に煩雑になってしまうため、
中層以下の建物の設計では、工学的な判断の基に“静止している状態”に置き換えて設計を行うことが一般的です。
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